種類別の電気代早見表
24時間365日つけっぱなしにした場合の金額です(31円/kWh)。
| 換気扇の種類 | 消費電力 | 1時間 | 1日 | 1ヶ月 | 1年 |
|---|---|---|---|---|---|
| トイレ・浴室の換気扇 | 3W | 0.09円 | 2.2円 | 67円 | 815円 |
| 24時間換気システム(住宅全体) | 8W | 0.25円 | 6.0円 | 179円 | 2,172円 |
| 浴室換気乾燥機(換気モード) | 20W | 0.62円 | 14.9円 | 446円 | 5,431円 |
| レンジフード(弱) | 30W | 0.93円 | 22.3円 | 670円 | 8,147円 |
| レンジフード(強) | 90W | 2.79円 | 67.0円 | 2,009円 | 24,440円 |
住宅の24時間換気システムは1年つけっぱなしでも2,172円です。1日あたり6円。
トイレの換気扇にいたっては1年で815円、1日2.2円しかかかりません。
レンジフードは強で回し続けると年24,440円になりますが、調理中だけ使うなら1日1時間で月28円程度です。つけっぱなしにしなければ問題になる金額ではありません。
24時間換気は法律で義務づけられています
そもそもの話として、住宅の24時間換気システムは止められません。
2003年(平成15年)7月1日に施行された改正建築基準法で、シックハウス対策として次のように定められています。
住宅の場合、必要な換気回数は0.5回/h以上。
これは室内の空気が2時間で1回入れ替わる能力に相当します。
規制の対象となっている化学物質はホルムアルデヒドとクロルピリホスです。
国土交通省は「内装の仕上げ等にホルムアルデヒド発散建築材料を使用しない場合であっても、家具等からもホルムアルデヒドが発散されるため、居室を有する全ての建築物に機械換気設備の設置が原則義務付けられている」と説明しています。
つまり建材を選んでも家具から出るので、換気設備そのものが必要という考え方です。2003年7月以降に建てられた住宅なら、ほぼ確実に設置されています。
止めると何が起きるか
スイッチを切っても電気は消えます。ただし、次のことが起きます。
- 湿気が抜けなくなる
浴室・洗面所・キッチンの湿気が滞留し、カビの原因になります。特に冬は結露が増えます - 化学物質や臭いが留まる
家具・建材から出る成分や生活臭が薄まらなくなります。シックハウス対策として義務化された経緯そのものです - 燃焼機器がある部屋では危険
ガスコンロ・石油ストーブなど室内で燃焼させる機器を使う場合、換気を止めると一酸化炭素中毒のリスクがあります
節約できる金額は1ヶ月179円です。カビ取りや結露対策にかかる手間と費用を考えると、止める側の分が悪くなります。
また賃貸物件では、設備の扱いについて管理会社の規定がある場合があります。自己判断で止める前に確認してください。
他の家電と比べてどれくらい安いか
いずれも24時間つけっぱなし・30日で揃えた金額です。
| 家電 | 消費電力 | 1ヶ月(24時間×30日) |
|---|---|---|
| トイレの換気扇 | 3W | 67円 |
| 24時間換気システム | 8W | 179円 |
| LED照明1個 | 10W | 223円 |
| 冷蔵庫(平均) | 40W | 893円 |
| エアコン冷房 | 440W | 9,821円 |
24時間換気を1ヶ月回し続けても、LED照明を1個つけっぱなしにするより安いという水準です。
エアコンと比べれば55分の1。電気代を気にして換気扇を止めるのは、優先順位として合いません。
浴室乾燥機だけは桁が違います
ひとつ注意が要るのが浴室換気乾燥機です。同じ機器でも、モードによって消費電力がまったく変わります。
| モード | 消費電力 | 1時間 | 使い方の目安と金額 |
|---|---|---|---|
| 換気モード | 20W | 0.62円 | 24時間つけて1ヶ月446円 |
| 乾燥モード | 1,250W | 38.75円 | 1回2時間で約78円/毎日で1ヶ月約2,325円 |
換気と乾燥で60倍以上の差があります。
「浴室乾燥機は電気代が高い」と言われるのは乾燥モードの話で、換気モードは他の換気扇と同じく安価です。
洗濯物を乾かす目的で毎日2時間使うと1ヶ月2,325円。この用途なら、除湿機やサーキュレーターとの比較検討に意味があります。
電気代を下げるなら、換気扇以外を見る
ここまで見たとおり、換気扇は電気代を下げる対象として優先度が低い設備です。1ヶ月179円を削っても効果はわずかで、住環境のリスクが増えます。
同じ手間をかけるなら、金額の大きいところから見るほうが効きます。
| 対象 | 削減の効果 |
|---|---|
| エアコンの設定温度を1℃変える | 年間940〜1,650円(資源エネルギー庁の実測値) |
| 暖房器具を見直す | 1ヶ月で最大7,800円以上の差(暖房器具11種の比較) |
| 換気扇を止める | 1ヶ月179円(推奨しません) |
自宅で電気代が大きい家電を把握するところから始めると、無理のない削減ができます。電気代計算ツールで家電別に確認できます。
よくある質問
- Q. 24時間つけっぱなしでいくら?
- A. 住宅の24時間換気システム(8W)で1ヶ月179円・1年2,172円です。
トイレや浴室の換気扇(3W)なら1ヶ月67円・1年815円。31円/kWhで計算しています。 - Q. 24時間換気は止めてもいい?
- A. 原則として止められません。2003年7月1日施行の改正建築基準法で、居室を有する建築物には換気回数0.5回/h以上の機械換気設備の設置が義務づけられています。
シックハウス対策として定められたもので、常時運転が前提の設備です。 - Q. レンジフードの電気代は?
- A. 弱(30W)で1時間0.93円、24時間つけっぱなしなら1ヶ月670円です。強(90W)なら1時間2.79円、1ヶ月2,009円。
調理中だけ使うなら1日1時間で月28円程度です。 - Q. 他の家電と比べて高い?
- A. 極めて安い部類です。24時間換気(8W)を1ヶ月回し続けても179円で、LED照明1個(10W)を24時間つけた223円より安く収まります。
エアコン冷房と比べると55分の1です。 - Q. 浴室乾燥機の電気代は?
- A. 換気モード(20W)は1ヶ月446円ですが、乾燥モードは1,250W前後と桁が変わります。
1回2時間で約78円、毎日使えば1ヶ月約2,325円です。同じ機器でもモードで60倍以上違います。 - Q. 換気扇を掃除すると電気代は下がる?
- A. 目詰まりしたフィルターはモーターの負荷を増やすため、掃除で多少は改善します。
ただしもともとの消費電力が小さいため、金額としての効果はわずかです。掃除の目的は電気代ではなく換気性能の維持と考えてください。
消費電力は一般的な機種の目安であり、機種・風量設定により変動します。正確な数値は本体の銘板か取扱説明書でご確認ください。
1年は365日、1ヶ月は30日として計算しています。
換気設備の停止については、建物の仕様・賃貸契約・管理規約により扱いが異なります。判断の前に管理会社等へご確認ください。
出典:全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問/国土交通省「建築基準法に基づくシックハウス対策について」/資源エネルギー庁 省エネポータルサイト「空調」
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