W数別の電気代早見表
1日8時間・30日・31円/kWhで計算しました。
帰宅後から就寝までを想定した時間です。
| 消費電力 | 1時間 | 1日(8時間) | 1ヶ月 | ひと冬(4ヶ月) |
|---|---|---|---|---|
| 200W | 6.2円 | 49.6円 | 1,488円 | 5,952円 |
| 300W | 9.3円 | 74.4円 | 2,232円 | 8,928円 |
| 400W | 12.4円 | 99.2円 | 2,976円 | 11,904円 |
| 500W | 15.5円 | 124円 | 3,720円 | 14,880円 |
| 600W | 18.6円 | 149円 | 4,464円 | 17,856円 |
| 700W | 21.7円 | 174円 | 5,208円 | 20,832円 |
| 800W(最も一般的) | 24.8円 | 198円 | 5,952円 | 23,808円 |
| 900W | 27.9円 | 223円 | 6,696円 | 26,784円 |
| 1,000W | 31円 | 248円 | 7,440円 | 29,760円 |
| 1,200W | 37.2円 | 298円 | 8,928円 | 35,712円 |
| 1,500W | 46.5円 | 372円 | 11,160円 | 44,640円 |
ここを覚えておけば、800Wなら31円の8割で約25円、400Wなら4割で約12円、と暗算できます。
強弱の2段階切替がある機種では、切り替えるだけで電気代が半分になります。
| 切替 | 弱の1時間 | 強の1時間 | 弱の1ヶ月 | 強の1ヶ月 |
|---|---|---|---|---|
| 300W/600W | 9.3円 | 18.6円 | 2,232円 | 4,464円 |
| 400W/800W | 12.4円 | 24.8円 | 2,976円 | 5,952円 |
| 450W/900W | 14円 | 27.9円 | 3,348円 | 6,696円 |
| 500W/1,000W | 15.5円 | 31円 | 3,720円 | 7,440円 |
種類が違っても電気代が同じ理由
電気ストーブと呼ばれる製品には、発熱体の違いでいくつかの種類があります。
- ハロゲンヒーター
- カーボンヒーター
- グラファイトヒーター
- シーズヒーター
- 石英管ヒーター
これらはすべて「電気抵抗で発熱する」方式です。
電気を発熱体に流し、抵抗によって熱が生まれるしくみで、投入した電力はほぼすべて熱になります。
つまり、800Wのハロゲンヒーターも800Wのカーボンヒーターも、1時間で消費する電力量は同じ0.8kWhで、部屋に出る熱の総量も同じです。
単価31円/kWhなら、どちらも1時間24.8円です。
カーボンヒーターは遠赤外線が体に届きやすく、低い設定でも暖かく感じやすいため、結果的に弱で使う時間が増えて電気代が下がる、という話です。
同じW数で比べれば電気代は変わりません。
種類別に金額を並べている記事をよく見かけますが、その差は比較に使った機種のW数が違うだけです。
たとえば「ハロゲンは900Wで27.9円、カーボンは450Wで14円」という比較は、種類の差ではなくW数の差を見ています。
同じ450Wのハロゲンヒーターがあれば、それも14円です。
種類別の違いは「暖まり方」に出る
電気代が同じなら、種類を選ぶ意味はどこにあるのか。
違いは暖かさの届き方・立ち上がりの速さ・寿命に出ます。
| 種類 | 暖まり方 | 立ち上がり | 特徴 |
|---|---|---|---|
| ハロゲンヒーター | 近赤外線。表面が熱くなる感じ | 数秒 | 安価な機種が多い。明るく光る |
| カーボンヒーター | 遠赤外線。体の芯まで届きやすい | 数秒 | ハロゲンより広い範囲が暖まる |
| グラファイトヒーター | 遠赤外線。カーボンより強い | 1秒前後 | 立ち上がりが最速の部類。価格は高め |
| シーズヒーター | 遠赤外線。金属管なので丈夫 | やや遅い | 寿命が長く、水しぶきにも比較的強い |
| 石英管ヒーター | 近赤外線。ハロゲンに近い | 数秒 | 最も安価。構造が単純 |
電気代は同じなので、選ぶ基準は「どこを暖めたいか」と「本体価格」になります。
- 脱衣所・トイレで数分だけ——立ち上がりが速いハロゲン・石英管・グラファイト
- デスク下で長時間——遠赤外線で芯が暖まるカーボン・シーズ
- 水がかかる場所——金属管のシーズヒーター
- とにかく安く——石英管ヒーター
「省エネ」をうたう機種は何が違うのか
「電気代60%削減」といった表示を見かけますが、発熱の効率が上がったわけではありません。
実際には次の3つのどれかです。
| しくみ | 何が起きているか | 効果の出方 |
|---|---|---|
| 低いW数で使える設計 | 200W/400Wなど、そもそも小さいW数の機種 | 800W機を400Wで使うのと同じ。金額は半分 |
| 人感センサー | 人がいない間は自動で止まる | 止まっている時間の分だけ減る |
| 反射板(リフレクト) | 熱を一方向に集めて体に届ける | 低い設定でも暖かく感じるため、弱で足りるようになる |
いずれも「使うW数」か「使う時間」を減らしているだけです。
電気ストーブの電気代は W数 × 時間 × 単価 でしか決まらないので、この2つ以外に下げようがありません。
人感センサーの効果を、稼働率で試算すると次のようになります(800W・1日8時間・30日)。
| 実際に動いている割合 | 1ヶ月 | つけっぱなしとの差 |
|---|---|---|
| 100%(センサーなし) | 5,952円 | — |
| 70% | 4,166円 | −1,786円 |
| 50% | 2,976円 | −2,976円 |
| 30% | 1,786円 | −4,166円 |
人の出入りが多い脱衣所やトイレでは、センサーが効く場面が多くなります。
逆に、ずっと座っているデスク下ではセンサーはほとんど働かないため、効果は限られます。
エアコンとは4.5倍の差がつく
「電気ストーブは電気代が高い」と言われる根拠がここです。
ただし単純にW数を比べたのでは意味がありません。
同じ量の熱を出すのにいくらかかるかで比べます。
| 出せる熱 | 必要な電力 | 1時間 | 1日8時間 | 1ヶ月 | |
|---|---|---|---|---|---|
| エアコン暖房(10畳用) | 2,800W | 620W | 19.2円 | 154円 | 4,613円 |
| 電気ストーブ | 2,800W | 2,800W | 86.8円 | 694円 | 20,832円 |
同じ2,800Wの熱を出すのに、1ヶ月で16,219円の差がつきます。
理由は、エアコンが熱を作っているのではなく、外の空気から熱を集めて室内へ運んでいるからです(ヒートポンプ)。
620Wの電力で2,800W分の熱を運べるため、投入した電力の4.5倍の熱が得られます。
一方の電気ストーブは電気をそのまま熱に変えるため、投入した電力を超える熱は出せません。
脱衣所で3分だけ、デスクの足元だけ、という使い方なら部屋全体を暖める必要がなく、800Wで24.8円のほうが安く済みます。
電気ストーブは狭い範囲を短時間だけ暖めるための道具で、部屋全体を長時間暖める用途には向きません。
他の暖房器具との比較
すべて1日8時間・30日・31円/kWhの同じ条件で計算しました。
サーモスタットで断続運転する器具(こたつ・オイルヒーター・パネルヒーター)は稼働率60%、常時定格で動く器具は100%としています。
| 暖房器具 | 定格 | 稼働率 | 1時間 | 1ヶ月 |
|---|---|---|---|---|
| こたつ(弱) | 80W | 60% | 1.5円 | 357円 |
| 電気毛布 | 50W | 100% | 1.6円 | 372円 |
| こたつ(強) | 200W | 60% | 3.7円 | 893円 |
| ホットカーペット2畳(中) | 500W | 100% | 15.5円 | 3,720円 |
| パネルヒーター | 900W | 60% | 16.7円 | 4,018円 |
| エアコン暖房 | 620W | 100% | 19.2円 | 4,613円 |
| オイルヒーター(強) | 1,200W | 60% | 22.3円 | 5,357円 |
| 電気ストーブ | 800W | 100% | 24.8円 | 5,952円 |
| カーボン/ハロゲン(大型) | 900W | 100% | 27.9円 | 6,696円 |
| セラミックファンヒーター(強) | 1,100W | 100% | 34.1円 | 8,184円 |
電気ストーブは下から3番目に高い位置です。
こたつ(弱)と比べると16.7倍になります。
ただしこれは「1日8時間つけた場合」の比較で、電気ストーブをそういう使い方することは想定されていません。
使い方まで含めた比較は暖房器具11種の電気代比較にまとめています。
使用時間別の電気代
800Wの機種を基準に、実際の使い方に近い時間で計算しました。
| 1日の使用時間 | 1日 | 1ヶ月(30日) |
|---|---|---|
| 30分 | 12.4円 | 372円 |
| 1時間 | 24.8円 | 744円 |
| 2時間 | 49.6円 | 1,488円 |
| 3時間 | 74.4円 | 2,232円 |
| 5時間 | 124円 | 3,720円 |
| 8時間 | 198円 | 5,952円 |
| 12時間 | 298円 | 8,928円 |
| 24時間(つけっぱなし) | 595円 | 17,856円 |
脱衣所やトイレのように数分だけ使う場合は、金額がぐっと下がります。
| 1回の使用 | 1回 | 1日2回×30日 |
|---|---|---|
| 5分 | 2.1円 | 124円 |
| 10分 | 4.1円 | 248円 |
| 15分 | 6.2円 | 372円 |
| 20分 | 8.3円 | 496円 |
| 30分 | 12.4円 | 744円 |
入浴前に脱衣所で10分つけるだけなら、1ヶ月248円です。
「電気ストーブは電気代が高い」という評判は、部屋の主暖房として長時間使った場合の話で、こうした使い方なら負担は小さく済みます。
電気の単価が違うといくら変わるか
このページは目安単価31円/kWhで計算していますが、契約している会社やプランによって単価は変わります。
800Wを1日8時間・30日使った場合(月192kWh)で比べます。
| 単価 | 1時間 | 1ヶ月 | 31円との差 |
|---|---|---|---|
| 22円/kWh | 17.6円 | 4,224円 | −1,728円 |
| 27円/kWh | 21.6円 | 5,184円 | −768円 |
| 31円/kWh(本ページの前提) | 24.8円 | 5,952円 | — |
| 35円/kWh | 28円 | 6,720円 | +768円 |
| 40円/kWh | 32円 | 7,680円 | +1,728円 |
| 45円/kWh | 36円 | 8,640円 | +2,688円 |
単価が10円違うと1ヶ月で約1,900円変わります。
自宅の単価は検針票や会員ページで確認でき、上の計算ツールの「電気料金の単価」に入力すれば実際の金額が出ます。
なお時間帯別プラン(夜間が安いプラン)を契約している場合、日中の単価はむしろ高く設定されていることがあります。
電気ストーブを夕方から使うなら、その時間帯の単価で計算してください。
1,200Wの機種はブレーカーに注意
電気ストーブは消費電力が大きいため、他の家電と同時に使うとブレーカーが落ちることがあります。
これは電気代とは別の、実際に困りやすい問題です。
100Vの回路では、消費電力を100で割った数字がそのままアンペア(A)になります。
| 消費電力 | 電流 |
|---|---|
| 400W | 4.0A |
| 600W | 6.0A |
| 800W | 8.0A |
| 1,000W | 10.0A |
| 1,200W | 12.0A |
| 1,500W | 15.0A |
家庭のコンセントの回路(分岐回路)は一般に20A=2,000Wまでです。
同じ回路にあるコンセントで合計2,000Wを超えると、その回路のブレーカーが落ちます。
| 同時に使うもの | 合計 | 結果 |
|---|---|---|
| 電気ストーブ800W + 電子レンジ1,400W | 2,200W(22.0A) | 落ちる可能性が高い |
| 電気ストーブ1,200W + ドライヤー1,200W | 2,400W(24.0A) | 落ちる可能性が高い |
| 電気ストーブ800W + 電気ケトル1,250W | 2,050W(20.5A) | 落ちる可能性がある |
| 電気ストーブ1,200W + 炊飯器700W | 1,900W(19.0A) | 収まる |
| 電気ストーブ800W + こたつ200W | 1,000W(10.0A) | 収まる |
家全体の契約アンペアにも上限があります。
30A契約の家で、エアコン暖房620W+電気ストーブ800W+冷蔵庫250W+照明やテレビ300Wを使うと、合計1,970W=19.7Aで残りは10.3Aです。
ここに電子レンジ1,400W(14.0A)を足すと33.7Aとなり、家全体のブレーカーが落ちます。
同じ部屋の別のコンセントでも、同じ分岐回路につながっていることがあります。落ちる場合は、使う機器を分散するか弱で使ってください。
電気代を下げる5つの方法
繰り返しになりますが、電気ストーブの電気代は W数 × 時間 × 単価 でしか決まりません。
したがって下げる方法も、この3つのどれかを小さくすることに限られます。
- 弱で使う
800W機を400Wの弱で使えば、電気代はそのまま半分(1ヶ月5,952円→2,976円)になります。
最も確実で、すぐできる方法です。 - 体に近づけて使う
遠赤外線は距離が離れるほど届きません。
足元に近づければ弱でも十分暖かく感じられ、1の「弱で使う」が実行しやすくなります。 - タイマー・人感センサーで切る
使っていない時間を削ります。
稼働率が50%になれば電気代も半分(1ヶ月2,976円)です。 - 狭い場所で使う
脱衣所・トイレ・デスク下など、暖める空間が狭いほど短時間で済みます。
10分×1日2回なら1ヶ月248円です。 - 部屋全体はエアコンに任せる
部屋を暖めるのはエアコン、足元など足りない部分だけ電気ストーブ、という分担にします。
同じ熱を電気ストーブだけで出すと4.5倍かかります。
なお「省エネモデルに買い替える」は、実質的には1の低W化です。
いま使っている機種に弱があるなら、買い替えなくても同じ効果が得られます。
よくある質問
- Q. 電気ストーブの電気代は1時間いくら?
- A. 800Wの機種で1時間24.8円(31円/kWhのとき)です。
1,000Wなら31円、400Wなら12.4円。
単価31円/kWhのときは「1kWで1時間31円」が基準になるので、W数を1,000で割って31を掛ければ暗算できます。 - Q. カーボンヒーターとハロゲンヒーター、どちらが電気代が安い?
- A. 同じW数なら同じです。
どちらも電気抵抗で発熱する方式で、投入した電力はほぼすべて熱になります。
種類による差として紹介されている金額は、その種類に多い機種のW数が違うだけです。 - Q. 電気ストーブとエアコンはどちらが安い?
- A. 同じ量の熱を出すならエアコンが約4.5倍安く済みます。
10畳用エアコンは620Wの電力で2,800W分の熱を運ぶため1時間19.2円ですが、電気ストーブで2,800Wの熱を出すには2,800Wの電力が必要で1時間86.8円です。
ただし部屋全体を暖める必要がない使い方(脱衣所・足元)では、電気ストーブのほうが安く済みます。 - Q. 1日中つけっぱなしにするといくら?
- A. 800Wの機種を24時間つけると1日595円、30日で17,856円です。
電気ストーブは部屋全体を暖める用途に向かないため、つけっぱなしは避けて必要な時間だけ使うのが基本です。 - Q. 「省エネ」をうたう機種は本当に安い?
- A. 発熱の効率が良いという意味ではありません。
低いW数で使える設計・人感センサー・反射板のいずれかです。
いずれも「使うW数と時間が減る」ことで電気代が下がります。 - Q. 電気ストーブとオイルヒーターはどちらが安い?
- A. 1日8時間の比較ではオイルヒーター(強)が1ヶ月5,357円、電気ストーブ(800W)が5,952円で、オイルヒーターがやや安くなります。
オイルヒーターは設定温度に達すると断続運転になるためです。
詳しくはオイルヒーターの電気代をご覧ください。 - Q. 電気ストーブは何畳まで暖められる?
- A. 部屋全体を暖める器具ではないため、畳数の目安は基本的に示されていません。
体に向けて使う「スポット暖房」と考えてください。
部屋全体を暖めたい場合はエアコンかオイルヒーターが適しています。
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電気ストーブはW数で決まる。下げたいなら電気の単価から
このページで示したとおり、電気ストーブの電気代は種類ではなくW数だけで決まります。
つまり機種を変えても、同じW数なら電気代は変わりません。
残る手は「使う時間を減らす」か「電気の単価を下げる」かの2つです。
蓄電池を入れると安い時間帯の電気を貯めて使えるため、単価側から下げられます。無料で複数社の見積もりを比べられます。
消費電力は一般的な機種の目安であり、機種・設定により変動します。
正確な数値は本体の銘板か取扱説明書でご確認ください。
エアコンの数値は10畳用(定格暖房能力2.8kW・定格消費電力620W)の一般的な仕様を用いた計算例で、機種・外気温・部屋の断熱性により実際の効率は変わります。
外気温が低いほど効率は下がります。
「電気抵抗式の発熱体は投入電力がほぼすべて熱になる」という記述は、発熱のしくみ(ジュール熱)にもとづくものです。
実際の製品では本体の温度上昇などにわずかな差が生じます。
出典:全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問
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