暖房器具11種の電気代比較表
1日8時間・30日・31円/kWhで統一しました。安い順に並べています。
| 暖房器具 | 定格 | 稼働率 | 実効W | 1時間 | 1日 (8時間) | 1ヶ月 | ひと冬 (4ヶ月) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| こたつ(弱) | 80W | 60% | 48W | 1.5円 | 12円 | 357円 | 1,428円 |
| 電気毛布 | 50W | 100% | 50W | 1.6円 | 12円 | 372円 | 1,488円 |
| こたつ(強) | 200W | 60% | 120W | 3.7円 | 30円 | 893円 | 3,571円 |
| ホットカーペット2畳(中) | 500W | 100% | 500W | 15.5円 | 124円 | 3,720円 | 14,880円 |
| パネルヒーター | 900W | 60% | 540W | 16.7円 | 134円 | 4,018円 | 16,070円 |
| エアコン暖房 | 620W | 100% | 620W | 19.2円 | 154円 | 4,613円 | 18,451円 |
| オイルヒーター(強) | 1,200W | 60% | 720W | 22.3円 | 179円 | 5,357円 | 21,427円 |
| 電気ストーブ | 800W | 100% | 800W | 24.8円 | 198円 | 5,952円 | 23,808円 |
| カーボンヒーター | 900W | 100% | 900W | 27.9円 | 223円 | 6,696円 | 26,784円 |
| ハロゲンヒーター | 900W | 100% | 900W | 27.9円 | 223円 | 6,696円 | 26,784円 |
| セラミックファンヒーター(強) | 1,100W | 100% | 1,100W | 34.1円 | 273円 | 8,184円 | 32,736円 |
最安のこたつ(弱)357円と、最高のセラミックファンヒーター8,184円で23倍の開きがあります。
ひと冬(4ヶ月)で見ると、1,428円と32,736円で31,308円の差です。
計算の前提(ここを揃えないと比較にならない)
暖房器具の電気代が記事ごとに違うのは、次の4つが揃っていないためです。このページではすべて明示します。
| 前提 | 本ページの設定 | 根拠 |
|---|---|---|
| 電力量の単価 | 31円/kWh | 全国家庭電気製品公正取引協議会の電力料金目安単価(税込・令和4年7月改定) |
| 使用時間 | 1日8時間・30日 | 帰宅後から就寝までを想定 |
| 消費電力 | 一般的な機種の目安値 | 本体の銘板・取扱説明書に記載される定格値の代表例 |
| 稼働率 | 器具ごとに明示(60%または100%) | サーモスタットで断続運転する器具は60%、常時定格で動く器具は100% |
4つ目の稼働率が最も見落とされます。
こたつ・オイルヒーター・パネルヒーターは、設定温度に達すると通電を止め、下がるとまた入る動作を繰り返します。定格の電力を消費し続けているわけではありません。
一方で電気ストーブ・ハロゲン・カーボン・セラミックファンヒーターは、基本的にスイッチが入っている間は定格で動き続けます。ここを区別しないと、同じ1,000W級でも実際の電気代が倍近く変わります。
| 稼働率60%で計算した器具 | 稼働率100%で計算した器具 |
|---|---|
| こたつ(弱・強)/オイルヒーター/パネルヒーター | 電気毛布/ホットカーペット/エアコン暖房/電気ストーブ/カーボン/ハロゲン/セラミックファンヒーター |
実際の稼働率は住まいの断熱性能・設定温度・外気温で変わります。60%はあくまで代表値です。
ご自身の条件で計算したい場合は、電気代計算ツールやオイルヒーターの電気代(稼働率を入力できます)をお使いください。
安い3つに共通すること
上位3つはこたつ(弱)357円/電気毛布372円/こたつ(強)893円です。
共通するのは、部屋ではなく人の周りだけを暖めている点です。
- 暖める空間が小さい——布団の中、体に触れている面だけ。数十立方メートルの空気を暖める必要がない
- 断熱されている——布団そのものが断熱材として働くため、熱がほとんど逃げない
- 結果として消費電力が小さい——50〜200Wで足りる
裏を返せば、その場から離れると寒いという弱点も同じ理由から来ています。
部屋の温度は上がらないため、立って動く作業には向きません。
高い3つに共通すること
下位3つはセラミックファンヒーター8,184円/カーボン・ハロゲン6,696円/電気ストーブ5,952円です。
共通するのは2点あります。
- 電気をそのまま熱に変えている——投入した電力を超える熱は出せません。1,100W使えば1,100W分の熱しか得られません
- 止まらない——サーモスタットで細かく制御する機種もありますが、基本はスイッチが入っている間ずっと定格で動きます
この2つが重なるため、消費電力がそのまま電気代に跳ね返ります。
「すぐ暖まる」という長所と、「電気代が高い」という短所は同じ仕組みから生じています。
短時間だけ使う(脱衣所・トイレ・作業前の数分)なら合理的ですが、長時間つけ続ける用途には向きません。
部屋を暖める器具の中ではエアコンが最も安い
部屋全体を暖める器具だけを抜き出すと、順位はこうなります。
| 器具 | 1ヶ月 | エアコンとの差 |
|---|---|---|
| エアコン暖房 | 4,613円 | — |
| オイルヒーター(強) | 5,357円 | +744円 |
| セラミックファンヒーター(強) | 8,184円 | +3,571円 |
※パネルヒーター(4,018円)はエアコンより安く出ていますが、これは900Wの機種を弱めに使った想定のためです。同じ部屋を同じ温度まで暖める前提では、エアコンのほうが有利になります。
エアコンが安い理由は方式の違いです。
| 方式 | 仕組み | 投入電力に対する熱 |
|---|---|---|
| エアコン(ヒートポンプ) | 外の空気から熱を集めて室内へ運ぶ | 投入した電力より多い熱を出せる |
| その他の電気暖房(電気抵抗) | 電気をそのまま熱に変える | 投入した電力と同じ熱まで |
資源エネルギー庁も「エアコンは熱を運ぶポンプのような働きをする『ヒートポンプ』という仕組みで、少ないエネルギーで冷暖房を行うことができる」と説明しています。
この差は使い方の工夫では埋まりません。部屋全体を安く暖めたいなら、エアコンが構造的に有利です。
用途別の選び方
| 使い方 | 向いている器具 | 1ヶ月の目安 |
|---|---|---|
| 座って過ごす時間が長い | こたつ/電気毛布 | 357〜893円 |
| 寝るとき | 電気毛布 | 372円 |
| 部屋全体を暖める | エアコン暖房 | 4,613円 |
| 音・風・乾燥が気になる部屋 | オイルヒーター/パネルヒーター | 4,018〜5,357円 |
| 脱衣所など短時間だけ | セラミックファンヒーター/電気ストーブ | 短時間なら少額 |
| 足元だけ暖めたい | ホットカーペット | 3,720円 |
電気代を下げたい場合、最も効くのは「部屋を暖める器具」と「体を暖める器具」を組み合わせることです。
エアコンの設定温度を1℃下げると年間約1,650円の節約になります(資源エネルギー庁の実測値・暖房を21℃から20℃にした場合)。
こたつや電気毛布があれば、その1℃を下げても寒さを感じにくくなります。両方を足しても、セラミックファンヒーター1台より安く済みます。
よくある質問
- Q. 暖房器具で電気代が一番安いのは?
- A. こたつ(弱・80W)が1ヶ月357円で最も安く、次いで電気毛布(50W)が372円です。
いずれも部屋ではなく人の周りだけを暖めるため、消費電力が小さく済みます。 - Q. 一番高いのは?
- A. セラミックファンヒーター(強・1,100W)が1ヶ月8,184円です。
最安のこたつ(弱)と比べると23倍、ひと冬では31,308円の差になります。 - Q. エアコン暖房は電気代が高いのでは?
- A. 部屋全体を暖める器具の中では最も安い部類です。1ヶ月4,613円で、オイルヒーター5,357円やセラミックファンヒーター8,184円より安く収まります。
外の熱を運ぶヒートポンプ方式のため、投入した電力より多くの熱を室内に持ち込めるためです。 - Q. なぜ記事によって金額が違うの?
- A. 前提が揃っていないためです。単価・使用時間・消費電力に加えて、サーモスタットによる断続運転(稼働率)を考慮しているかで金額が変わります。
このページでは前提をすべて明示し、同一条件で計算しています。 - Q. この表を自分のサイトで使ってもいいですか?
- A. 出典を明記していただければ引用いただけます。許諾申請は不要です。
「出典:光熱費ラボ(https://kounetsu.lifeup-lab.com/danbou-hikaku/)」の形でご記載ください。数値には確認日(2026年8月8日)も添えていただけると正確です。
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暖房費が家計を圧迫しているなら、設備側の見直しも選択肢です
この比較でわかるとおり、器具を選び直すだけでも電気代は変わります。
ただ暖房を使う時間そのものは減らせない家庭も多く、その場合は器具より設備で下げるほうが効きます。
蓄電池は電気の安い時間に貯めて高い時間に使えるため、暖房のように長時間つける家電と相性があります。
無料の一括見積もりで、自宅の条件でいくらになるかだけ確認できます。
消費電力は一般的な機種の目安であり、機種・使用状況により変動します。
稼働率は、サーモスタットで断続運転する器具を60%、常時定格で動作する器具を100%として計算しました。実際の稼働率は住まいの断熱性能・設定温度・外気温で変わります。
石油ファンヒーター・ガスファンヒーターは灯油代・ガス代が主となるため、本表(電気代の比較)には含めていません。
本表は概算の目安としてご利用ください。
出典:全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問/資源エネルギー庁 省エネポータルサイト「空調」
個別の器具を詳しく計算する
- 電気代計算ツール(15種類の家電を選んで1時間〜1年の電気代を計算)
- オイルヒーターの電気代(稼働率を入力して計算・記事によって金額が10倍違う理由)
- こたつの電気代(つけっぱなしでも月2,678円で済む理由)
- 電気毛布の電気代(同じ製品の説明が10倍違う理由。エアコンを1℃下げて足すと得かの分岐点も)
- 電気ストーブの電気代(ハロゲンもカーボンも同じW数なら同額。エアコンとは4.5倍差)
- 換気扇の電気代(24時間換気は建築基準法で義務。年2,172円)
- 除湿機の電気代(コンプレッサー式とデシカント式で2.6倍。衣類乾燥の比較つき)